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個人事業主が会社設立(法人成り)するメリットって何?

会社設立

個人事業もある程度成功し、売上が伸びてくると、会社を設立するかお悩みになる方も少なからず、いらっしゃるのではないでしょうか。

会社設立は、今後の成長を左右する大きな分岐点ともいえます。事業内容や事業規模・利益、将来の事業の拡大の意図などによって、良く検討する必要があります。

そこで今回は、個人事業主と会社設立の違いと、会社設立する際のポイント及び会社設立をした場合のメリット、デメリットについて、また税理士を活用する際の注意点とメリットについてもご紹介していきたいと思います。

目次

  1. 法人成り(会社設立)すると個人事業と何が違うの?
  2. 法人にする判断基準
    1. ◆売上が1,000万円を超えた場合
    1. ◆所得が500万円を超えた場合
  3. 法人にするメリット
    1. ◆節税・税金面でのメリット
    1. ◆融資や資金調達が楽になる
    1. ◆有限責任(個人資産が差押えを受けない、経営のリスクが少なくなる)
    1. ◆相続税がかからないから事業承継がしやすい
    1. ◆事業に対する自身の覚悟が生まれる
    1. ◆対外的信用力の増大
    1. ◆優秀な人材が集まりやすい
    1. ◆決算日を自由に設定できる
  4. 法人にするデメリット
    1. ◆ランニングコストが増える
    1. ◆会社の設立に時間・コスト、および会社運営にコストがかかる
    1. ◆事務負担の増加
    1. ◆会社のお金を自由に使えない
    1. ◆事業の廃止に費用がかかる
    1. ◆法人にすると交際費が全額経費にならない?(税制改正)
  5. 法人成りを税理士に相談するメリット
    1. ◆法人にするデメリットをカバー
    1. ◆法人にするメリットを最大化
  6. 税理士の選び方・ポイント
    1. ◆得意分野がある
    1. ◆人柄
    1. ◆報酬額、相場
  7. まとめ

法人成り(会社設立)すると個人事業と何が違うの?

法人とは、「人間以外が法律上の権利義務の主体(法人格)となる」ことを認められたものです。簡単に言うと、法人の場合は事業主本人とは切り離した「別の人」という存在になるため、責任も事業主本人ではなく法人が負います。

個人事業とは、「個人が主体となって自己責任で事業を行い、全責任を事業主が負う」というものです。

例えば、事業を行う上で借り入れをする場合、個人事業の場合は、事業主本人の借り入れです。仮に事業に失敗して返済できなくなったら、事業主個人の財産を売ってでも返さなくてはなりません。

一方、法人の場合は、事業主本人とは「別の人」という存在になるため、あくまで法人の借り入れとなり、法人の財産の範囲内で返済することとなるので、経営者個人の財産から返済する必要はなくなります(ただし、経営者本人が法人の借り入れに対して、個人保証を行った場合を除きます)。

また、会社は法人税、個人は所得税といった税目の違いがあります。この両者のもっとも大きな違いは、法人税は基本的に税率が同じ、所得税は所得が上がるにしたがって、税率も上がっていく仕組みとなっている点です。

法人にする判断基準

収入や利益が増えたからと言って必ずしも会社組織にする必要はありませんが、規模が大きくなってくると会社にした方がお得になることも増えてきます。法人にする判断として「売上」と「所得」を基準に考えると良いでしょう。

◆売上が1,000万円を超えた場合

個人事業主の課税売上高が1000万円を超えると、消費税の納税義務が発生します。しかし、新しく会社を設立した場合、一定の条件を満たしていれば、原則として設立1期目と2期目は消費税が免除されます。消費税の納税額は高くなりがちなため、このタイミングで会社設立することで大きな節税につながります。

ただし、資本金が1,000万円以上となると、消費税は免除されないのでご注意ください。

◆所得が500万円を超えた場合

所得が500万円を超えたくらいから個人事業主の方が税率は高くなります。これは、個人事業主の場合は、所得税の累進課税で計算されるためです。累進課税では、所得が増えるほど税率が高くなります。

一方、法人税の税率は一定です。このため、所得が500万円前後になってくると、経費にできる幅が広がることも含めて考えると、法人の方が税金を低く抑えられる場合があります。

法人にするメリット

個人事業主が法人化すると、節税対策になるほか、様々なメリットがあります。以下では、法人化することでメリットとなる項目を紹介していきたいと思います。

◆節税・税金面でのメリット

売上から経費を差し引いて、残った利益に対して税金が課せられます。この利益に対して課せられる税金ですが、個人事業主の場合は所得税、法人の場合は法人税となります。

所得税と法人税の算出の仕方は異なり、法人税率は、利益に対して原則として一定の税率(比例税率)が課税されます(最高で23.4%)。それに対し所得税の場合、所得が増えれば増えるほど、税率が高くなる仕組み(最高で45%)になっています(これを超過累進課税と呼びます)。

つまり、事業での売上が増えて利益が大きくなってくると、法人化して法人税の課税対象となった方が、節税効果が期待できることになります。

◆融資や資金調達が楽になる

個人事業で、金融機関などから融資を受ける場合、第三者の保証人を要求されるなど、条件が厳しいのが現状です。一方、法人の場合は資本金で、資力が判断できるので融資の判断がしやすくなります。

また、融資制度の利用など、資金調達方法の幅が広がるため、可能性がぐんと広がります。

◆有限責任(個人資産が差押えを受けない、経営のリスクが少なくなる)

個人事業の場合、税金の滞納や借入金、仕入れ先への未払いなどについて、自腹を切ってでも必ず返済しなければなりません。最悪の場合、個人資産の差押えを受けます。

これに対して法人の場合、出資の範囲での「有限責任」となりますので、出資した範囲でのみ返済義務を負うことになります(ただし、社長個人が保証人になっている借入等は返済しなければなりません)。保証人になっていなければ、法人の方がリスクは少なく、万が一事業が失敗した場合でも、再チャレンジの可能性が高くなると言えます。

◆相続税がかからないから事業承継がしやすい

個人事業主が亡くなった場合、本人が持っていた財産は全て、相続税の課税対象になってしまいます。また、個人名義の預金口座が一時的に凍結されて、支払が困難になるなど、事業にも支障が生じます。

一方、会社の経営者が亡くなっても、会社はなくなるわけではありませんから、会社の財産に相続税が課されることはありません(ただし、経営者が所有していた株式には、相続税がかかります)。会社の預金口座も凍結されることはないので、事業に支障をきたすこともありません。

◆事業に対する自身の覚悟が生まれる

法人にするということは、約25万円の法人設立費用を支払ってでも、夢を追う決断とも言えます。そのため、事業に対する覚悟がしっかりと身につきます。

そうした覚悟が生まれる事は、法人にする一番のメリットであるとも言えるのではないでしょうか。

◆対外的信用力の増大

一般的に個人事業主よりも、法人の方が信用度は高く、なかには取引先を法人に限定している企業もあります。法人化すると、取引先や仕入れ先からの信頼を得やすくなるため、事業の幅が広がると言えます。

◆優秀な人材が集まりやすい

社会一般的みて、個人事業よりも会社組織の方が、安定していると捉えられることが多く、信用力が高いイメージがあるのは言うまでもありません。

雇われる側としても、やはり安定的な雇用を求めますので、法人の方が採用に有利であり、優秀な人材が集まりやすいと言えるでしょう。

◆決算日を自由に設定できる

個人事業の事業年度は、1月から12月と定められていますが、法人の場合は決算日を自由に設定することが可能です。

売上が極端に多い月があるような事業の場合には、その月を事業年度の最初にくるように決算月を設定することで、繁忙期と決算事務が重ならないようにできます。

その結果、計画的な経営ができるようになり、節税対策もより実施しやすくなります。

法人にするデメリット

個人事業から法人にすることで、コストの問題や事務の煩雑化などのデメリットも存在します。以下では、法人にした際のデメリットを解説していきます。

◆ランニングコストが増える

個人事業の場合、もし事業が赤字経営となってしまった場合、所得税や住民税の負担はありません。しかし法人の場合、法人住民税は、資本金などをもとにした均等割り部分がたとえ赤字であっても、小規模法人の場合で約7万円の税金が課せられます。

また、法人化することで健康保険や厚生年金の加入が義務付けられます。健康保険や厚生年金の保険料は、会社側と従業員側で折半することになりますので、人件費の負担が大きくなることがデメリットとしてあげられます。

◆会社の設立に時間・コスト、および会社運営にコストがかかる

まず会社を設立するためには、定款や登記簿の作成が必要になり、設立費用として約25万円の出費が発生します。またその他に資本金の準備もしなければなりません。設立までには費用と時間がかかることを頭に入れておきましょう。

また会計帳簿の作成や、申告書作成も法人の場合は複雑になるため、会計事務所にこれらの作業を依頼した場合の費用も個人事業よりやや高くなります。

◆事務負担の増加

個人事業の場合、簡易帳簿という簡単な記帳で事が足りましたが、法人の場合、複式簿記による記帳が必須となるため、事務処理に時間と手間がかかります。

事業が大きくなるにつれ、事務処理も多くなるので、専任のスタッフを雇ったり、外部に委託したりしなければならない場合もあるでしょう。

◆会社のお金を自由に使えない

個人事業主の場合、事業により得たお金は自由に使うことができますが、法人化すると、会社の財産と個人の財産は、明確に区分されます。そのため、社長でも会社のお金を自分のために、勝手に流用することはできなくなります。

◆事業の廃止に費用がかかる

会社設立前に、事業を廃止することなど考えてはいないと思いますが、法人が事業を廃止しようとした場合には下記の登記費用が必ずかかります。

  • 解散登記費用30,000円
  • 清算結了登記費用2,000円

◆法人にすると交際費が全額経費にならない?(税制改正)

個人事業の場合、交際費の限度額が設定されておらず、全額経費として算入することができます。

法人の場合、原則として、「交際費等」は全額が損金不算入でした。しかし、2014年の税制改正によって、中小企業(資本金の額又は出資金の額が1億円以下の法人)の場合、2020年3月31日までの間に開始する各事業年度において、支出する交際費等の額が年間800万円までは全額経費として算入できることになりました。

また中小法人以外でも、接待飲食費の50%までは、経費として算入することが可能です。

法人成りを税理士に相談するメリット

法人成り(会社設立)をするには、設立までにも色々な準備や手続きが必要で、メリットもデメリットもあることが上述まででわかりましたね。

では、この煩雑な手続きを税理士にお願いした場合、どのようになるのでしょうか。ここからは税理士に、法人成りを相談するメリットについてお話させていただきます。

◆法人にするデメリットをカバー

まず税理士は「お金のプロ」と称される方たちなので、会社設立の際に受けられる助成金などにも精通しています。助成金が受けられる際は、申告漏れのないようにアドバイスがもらえます。

面倒な定款作成や登記に関しても、最低限必要なことだけ行えば、信頼のおける司法書士・行政書士・社会保険労務士・弁護士を紹介してもらえるので、設立までスムーズに行うことができます。

資本金や役員報酬の額についても、税理士に相談すれば、その会社に応じた適正額を算出してもらえるうえ、事務処理についても専任のスタッフは雇う必要がなくなります。

また、税理士によっては顧問契約を締結することを条件に、設立代行費用も、安価または無料で請け負ってくれたりしています。

以上のように、会社設立におけるデメリットについて、税理士のアドバイスを受けることで、最小限に抑えられると思われます。

◆法人にするメリットを最大化

法人にする大きなメリットは「節税」だと思います。法人には節税できるポイントが多くありますが、税金などに詳しくなければ「間違った節税」をしてしまい、最悪、税務調査の対象となることもあります。

その点、税理士は節税のコツを知っているので、どこでどのように節税するかが明確になり、大きな節税効果が期待できます。

節税以外にも、融資を受ける銀行や税務署の信頼も増し、毎月の会社の財務(お金の動き)についても把握してもらえるので、適切な使い方など、経営に関するアドバイスが受けられます。

税理士を利用することで、法人化のメリットを最大限に生かすことができると言っても過言ではないでしょう。

税理士の選び方・ポイント

税理士によっては節税に積極的な税理士と、そうでない税理士がいます。なぜなら、厳密に言えば、節税は税理士の仕事ではないからです。

では、どのようにして「良い税理士」を選べばよいのでしょうか。下記では税理士を選ぶ際のポイントをいくつかご紹介したいと思います。

◆得意分野がある

税理士は「税金のプロ」と言われますが、すべての税に詳しいかというと、実はそうではありません。今までに行ってきた税務の種類に応じて、「得意・不得意分野」がどうしても存在してしまいます。

なぜなら、毎年のように税制改正が行われ、それも多岐にわたるため、すべての税制を網羅するのは不可能に近いからです。

そのため、税理士を選ぶ際には「今までどのような業務を中心に行ってきたか」を、確認することが必要です。

◆人柄

少なくとも外見や立ち振る舞いが、目に余るようであれば早めに面談を切り上げても良いでしょう。税理士も人に会う商売である以上、外見や立ち振る舞いに気を使わないというのは、とてもサービス業としての意識があるとは言えません。

また、サービス業としての認識を持つ税理士は、節税は顧客サービスとして当たり前だと考えています。依頼者側と対等な立場で、親身になって相談に応じてくれる税理士を選ぶようにしましょう。

ただし、依頼者側の要望をすべて受け入れて、言われるがままに節税してくれる税理士は良いとは言えません。きちんとした判断のもとで「良い節税方法と、先を見つめた経営のアドバイスしてくれる税理士」が一番良いと思います。

◆報酬額、相場

会社設立を税理士にお願いした時の費用相場は以下の通りです。

 
項目 株式会社設立時の費用
定款印紙代 0円または40,000円
定款認証手数料 50,000円
謄本交付手数料 2000円
登録免許税 150,000円
税理士手数料 0~50,000円
司法書士手数料 30,000~50,000円
合計 232,000円~342,000円

定款認証の手続きは、データでの認証手続きを行うことも可能で、データでの認証手続きのことを「電子認証」といいます。電子認証をすれば定款印紙代の4万円が不要になります。

電子認証は個人が行うこともできますが、事前の手続きやその費用、専用のICカードリーダーが必要なので、自身で行うのは現実的ではありません。会社設立手続きを請け負う税理士・司法書士・行政書士に依頼すると、多くの場合は電子認証に対応しています。

なお、会社設立の手続きでは、会社設立登記が必要になりますが、これは、司法書士にしかできない手続きのため、税理士に依頼した場合にも、司法書士手数料が発生することがあります。

また税理士に依頼する場合、設立後の税務顧問契約を依頼時に締結すると、設立手続きに関する費用を大幅に下げてくれることがあります。税理士によりますが、株式会社の設立で総額20万円強と、専門家に頼らず自力で手続きを行う場合と同様の費用で、手続きを行なってくれる場合もあります。

会社設立後も税理士に決算申告などの、業務依頼を考えている方は、設立段階で税務顧問契約を結んだ方がトータルでの費用を抑えられることもあるので、ぜひ検討してみてください。

えらべる税理士比較ならご自身で税理士を探すのはもちろん、ピッタリの税理士を無料でご紹介いたします。

まとめ

個人事業主が会社設立(法人成り)した場合の、メリットおよびデメリットについて説明いたしましたが、いかがでしたでしょうか。

法人化する際の目安や、かかる費用の他、税理士に設立代行をしてもらった場合のメリットについても、おわかりいただけたかと思います。

創業融資のサポートや助成金、補助金の申請等も対応しているので、会社設立時点で支援できることも多くあります。

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