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確定申告と年末調整の違いとは?控除の種類について

確定申告・年末調整

毎年、個人事業主の方々を悩ませている「確定申告」。

今までは会社員として、年末調整で済んでいたけれど、個人事業主として働き始めて間もない方のなかには、“確定申告とは何なのかがわからない”という人や、会社員でも“年末調整と確定申告の違いがわからない”という人も多いのではないでしょうか。

また年末調整や確定申告を、税理士にお願いしたいとお考えの事業主もいらっしゃるかと思います。

ここでは、そもそも確定申告とは何なのか、年末調整との違いは何なのか、それぞれで行える控除の種類について、さらに税理士を使うメリットについても、わかりやすく解説していきたいと思います。


 

目次

  1. 確定申告とは
  2. 年末調整と確定申告の違い
  3. 年末調整の対象者
  4. 年末調整で適用される控除の種類
    1. ・基礎控除
    1. ・生命保険料控除
    1. ・配偶者控除および配偶者特別控除
    1. ・社会保険料控除
    1. ・地震保険料控除
    1. ・扶養控除
    1. ・勤労学生控除
    1. ・障害者控除
    1. ・寡婦、寡夫控除
    1. ・小規模企業共済等掛金控除
    1. ・住宅借入金等特別控除(2年目以降)
  5. 年末調整済みでも確定申告が必要?
  6. 年末調整では対象外となる控除
    1. ・医療費控除
    1. ・住宅借入金等特別控除(初年度)
    1. ・寄付金控除・ふるさと納税
    1. ・雑損控除
    1. ・特定支出控除
  7. 年末調整で控除しなかった場合
  8. 確定申告の義務がある人(サラリーマン・会社員を含む)
  9. 確定申告のやり方・書き方
  10. まとめ

確定申告とは

確定申告とは、所得にかかる税金(所得税及び復興特別所得税)の額を計算し、税金を支払うための手続きです。個人の所得の計算期間は1月1日から12月31日の1年間。確定申告書や決算書などの必要書類をそろえて、翌年の2月16日から3月15日までに税務署に申告・納税します。

確定申告には、青色申告と白色申告があり、青色申告は不動産所得、事業所得、山林所得を有する事業者が、毎日の取引を帳簿へ記録し、その結果を確定申告書に記載して申告します。原則、複式簿記による帳簿を記録するため、その分手間がかかります。代りに事業の儲けから65万円を無条件で差し引けるなど、税金が安くなる特典が用意されています。

白色申告は、青色申告の申請書を提出していない事業者が行う確定申告です。 2014年(平成26年)分からは、すべての白色申告者に「帳簿への記帳」と「帳簿等の保存(期間5~7年)」が義務づけられたため、帳簿の作成だけならば、青色申告とそれほど手間は変わりません。青色申告に比べて、節税効果は低い申告制度です。

参考:初めての確定申告、個人事業主が自分で行うにはどうする

年末調整と確定申告の違い

年末調整とは、事業者が前もって給与から天引きしておいた所得税の過不足を、計算して調整する手続きです。会社員であれば、毎年11月から12月にかけて行われ、通常12月の給与支払い時に精算が完了します。

ただし、毎月給与から天引きしている所得税は概算であり、生命保険料控除や地震保険料控除などが反映されていません。会社員はそれらの証明書類を提出し、年末調整で正しい所得税額を算出し、足りない人からは追加徴収、支払い過ぎている人には還付します。

  本来であれば所得税の納税は確定申告によって行うものですが、年末調整を行うことで納税の精算が済んでいるため、会社員は確定申告が免除されています。ただし、条件によっては会社員でも自分で確定申告をしなければなりません。

  従業員全員の年末調整に関する書類に目を通し、整理していく作業はとても骨の折れる作業です。そこで税理士を利用して手続きをお願いしている企業や、税理士と顧問契約している企業がいるわけです。アウトソーシングすることで、12月の業務は大幅に改善されるでしょう。

 

年末調整の対象者

12月に行う年末調整の対象となる人は、会社などに1年を通じて勤務している人や、年の中途で就職し年末まで勤務している人です。ただし給与が2千万円以上の方や、給与を2ヶ所以上からもらっている方などは確定申告の手続きが必要です。(詳しくは後述「確定申告の義務がある人」参照)

 

年末調整で適用される控除の種類

・基礎控除

確定申告や年末調整において所得税額の計算をする場合に、総所得金額などから差し引くことができる控除の一つに基礎控除があります。基礎控除の金額は38万円です。

この基礎控除は、ほかの所得控除のように一定の要件に該当する場合に控除するというものではなく、一律に適用されます。

・生命保険料控除

納税者が生命保険料、介護医療保険料及び個人年金保険料を支払った場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを生命保険料控除といいます。

  平成24年1月1日以後に締結した保険契約等に係る保険料と平成23年12月31日以前に締結した保険契約等に係る保険料では、生命保険料控除の取扱いが異なります。

なお、保険期間が5年未満の生命保険などの中には、控除の対象とならないものもありますので注意が必要です。

 

・配偶者控除および配偶者特別控除

納税者に所得税法上の控除対象配偶者がいる場合には、一定の金額の所得控除が受けられます。控除対象配偶者とは、その年の12月31日の現況で、下記1から4の要件すべてに当てはまる人です。

なお、平成30年分以後は、控除を受ける納税者本人の合計所得金額が1,000万円を超える場合は、配偶者控除は受けられません。

 
  1.  民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません。)。
  2.  納税者と生計を共にしていること。
  3.  年間の合計所得金額が38万円以下であること。(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
  4.  青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。
 

また配偶者に38万円を超える所得があるため、配偶者控除の適用が受けられないときでも、配偶者の所得金額に応じて、一定の金額の所得控除が受けられる場合があります。これを配偶者特別控除といいます。

なお配偶者特別控除は、夫婦の間で互いに受けることはできません。

控除額は、控除を受ける納税者本人のその年における合計所得金額及び配偶者の合計所得金額に応じて次の表のようになります。

 

控除を受ける納税者本人の合計所得金額

900万円以下

900万円超
950万円以下

950万円超
1,000万円以下

38万円超 85万円以下

38万円

26万円

13万円

85万円超 90万円以下

36万円

24万円

12万円

90万円超 95万円以下

31万円

21万円

11万円

95万円超 100万円以下

26万円

18万円

9万円

100万円超 105万円以下

21万円

14万円

7万円

105万円超 110万円以下

16万円

11万円

6万円

110万円超 115万円以下

11万円

8万円

4万円

115万円超 120万円以下

6万円

4万円

2万円

120万円超 123万円以下

3万円

2万円

1万円

 

(※引用 国税庁)

・社会保険料控除

納税者本人、又は納税者と生計を共にする配偶者や、その他の親族の負担すべき社会保険料を支払った場合には、その支払った金額について所得控除を受けることができます。

 

・地震保険料控除

納税者が特定の損害保険契約などにかかる、地震等損害部分の保険料又は掛金を支払った場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。

 

・扶養控除

納税者に所得税法上の控除対象扶養親族となる、その年12月31日現在の年齢が16歳以上の人がいる場合には、一定の金額の所得控除が受けられます。

 

また、控除対象扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が19歳以上23歳未満の人がいる場合、特定扶養親族として控除が受けられます。

 

・勤労学生控除

納税者自身が勤労学生であること。勤労学生とは、その年の12月31日の現況で、学校教育法に規定する小学校、中学校、高等学校、大学、高等専門学校などの学生であり、合計所得金額が65万円以下であることなど、特定の条件を満たした方です。

 

・障害者控除

納税者自身、同一生計配偶者または扶養親族が、所得税法上の障害者に当てはまる場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。なお、障害者控除は、扶養控除の適用がない16歳未満の扶養親族である場合においても適用されます。

 

・寡婦、寡夫控除

寡婦とは、結婚していたが夫に先立たれてしまった、または夫と離婚したあとに再婚していない女性のことを指します。同じように寡夫とは、結婚していたが妻に先立たれてしまった、または妻と離婚したあとに再婚していない男性のことを指します。 所得税法の寡婦(寡夫)に当てはまる場合、一定の金額を所得から差し引くことができる所得控除のことを「寡婦、寡夫控除」といいます。

 

・小規模企業共済等掛金控除

納税者が小規模企業共済法に規定された共済契約に基づく下記1から3の掛金等を支払った場合には、その掛金の所得控除が受けられます。

 
  1.  小規模企業共済法の規定によって独立行政法人中小企業基盤整備機構と結んだ共済契約の掛金
  2.  確定拠出年金法に規定する企業型年金加入者掛金または個人型年金加入者掛金
  3.  地方公共団体が実施する、いわゆる心身障害者扶養共済制度の掛金
 

・住宅借入金等特別控除(2年目以降)

住宅借入金等特別控除とは、個人が住宅ローン等を利用して、マイホームの新築、取得又は増改築等をし、自己の居住の用に供した場合で一定の要件を満たすときにおいて、その住宅取得等に係る住宅ローン等の年末残高の合計額等をもととして計算した金額を、居住の用に供した年分以後の各年分の所得税額から控除するものです。


 

返済し始めてから最長10年まで利用できます。ただし初年度については、確定申告をしなければなりません。

 

年末調整済みでも確定申告が必要?

まず年末調整を受けられない方の例として年収が2000万円を超える会社員は確定申告が必要になります。また年末調整の時に、生命保険や地震保険などの控除を受けなかった方は、確定申告をすることで還付金を受けられるケースもあります。

また、本業のほかに副業をしていて、2ヶ所以上から給与を得ている方の場合は、確定申告が義務付けられています。

その他、年末調整で対象外となる控除(※詳しくは後述参照)により還付を受けたい場合は、確定申告を行うと良いでしょう。

 

年末調整では対象外となる控除

・医療費控除

その年の1月1日から12月31日までの間に自己又は自己と生計を共にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合において、その支払った医療費が一定額を超えるときは、その医療費の額を基に計算される金額の所得控除を受けることができます。

 

・住宅借入金等特別控除(初年度)

確定申告には、所得税を納める「所得税の申告納税」とは別に、納めすぎた所得税を還付してもらうための「還付申告」もあります。この「還付申告」の代表的なものに「住宅借入金等特別控除」があります。この控除は、マイホームを一定の条件でローンを組んで購入したり、省エネやバリアフリーなど特定の改修工事をしたりすると、年末のローンの残高に応じて「税金が返還される」制度のことです。

 

・寄付金控除・ふるさと納税

上記と同じように税金が還付されるケースとして、公益的な特定の寄付をした場合に、所得控除を受けることができる寄付金控除。最近流行している、ふるさと納税もこの寄付金控除に含まれます。

 

・雑損控除

雑損控除とは災害又は盗難もしくは横領によって、資産について損害を受けた場合等に、一定の金額の所得控除を受けることができる制度です。

 

・特定支出控除

給与所得者が下記の1から6による支出をした場合、その年の特定支出の額の合計額が、「特定支出控除額の適用判定の基準となる金額」を超えるときは、確定申告によりその超える部分の金額を給与所得控除後の所得金額から差し引くことができる制度です。

 
  1.  一般の通勤者として通常必要であると認められる通勤のための支出(通勤費)
  2.  転勤に伴う転居のために通常必要であると認められる支出(転居費)
  3.  職務に直接必要な技術や知識を得ることを目的として研修を受けるための支出(研修費)
  4.  職務に直接必要な資格を取得するための支出(資格取得費)
  5.  単身赴任などの場合で、その者の勤務地又は居所と自宅の間の旅行のために通常必要な支出(帰宅旅費)
  6.  書籍・制服・接待費などの支出で、その者の職務の遂行に直接必要なものとして給与等の支払者より証明がされたもの (勤務必要経費)
 

年末調整で控除しなかった場合

年末調整では数ある所得控除のうち、雑損控除・医療費控除・寄附金控除(ふるさと納税)などを除いた11種類の所得控除への対応ができます。しかし、書類の提出期限まで時間があまりない、届いたはずの控除証明書が見つからない、書類の書き方がよく分からないなどといった理由から、年末調整の申告内容に漏れが生じる可能性もあります。

そのようなときは、確定申告で対応するのがよいでしょう。確定申告の期限は3月15日なので、“猶予期間”を約3カ月半取れることになります。また、年末調整では対応できなかった雑損控除・医療費控除・寄附金控除を含め、すべての所得控除の申告が可能になります。

 

確定申告の義務がある人(サラリーマン・会社員を含む)

  1.  給与の収入金額が2,000万円を超える方は、年末調整はできないため確定申告の対象となります。
  2.  給与を2か所以上から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整をされなかった給与の収入金額と、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)との合計額が20万円を超える方。
    ※給与所得の収入金額の合計額から、所得控除の合計額(雑損控除、医療費控除、寄附金控除及び基礎控除を除く)を差し引いた残りの金額が150万円以下で、さらに各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)の合計額が20万円以下の方は、申告は不要です。
  3.  給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、配当所得や不動産所得など(給与所得、退職所得を除く)の合計額が20万円を超える方。
  4.  同族会社の役員やその親族などで、その同族会社からの給与のほかに、貸付金の利子、店舗・工場などの賃貸料、機械・器具の使用料などの支払いを受けた方。
  5.  給与について、災害減免法により所得税等の源泉徴収税額の徴収猶予や還付を受けた方。
  6.  その年の途中で退職し、再就職していない方(年末調整を受けられない方)。
 

確定申告のやり方・書き方

個人事業の事業年度は1月1日~12月31日と定められているので、この間は日々の取引を地道に記録しておきます。

帳簿づけは、手書きではとても大変で、簿記の知識も必要になります。必要に応じて会計ソフトを利用するのも良いかと思います。

作成された帳簿自体は、確定申告の時に提出するわけではありませんが、定められた期間(5年~7年)保管しておく義務があります。

そして翌年の1月~2月の間に帳簿をもとに、確定申告で提出するための書類に収入、必要経費を差し引いた所得額、上記で述べた控除を受ける場合は控除額などを記入して、2月15日~3月15日の確定申告期間中に、税務署へ確定申告書類を提出します。


※確定申告の詳細解説記事へのリンク

個人で行うには大変な作業にはなりますが、税理士に依頼すれば、確定申告の知識やノウハウがあるので記帳や手続きも早く、年度末の忙しい日々にも、事業に専念できるのではないでしょうか。

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まとめ

年末調整と確定申告の違いとは、会社員にとって年末調整が確定申告の代わりであり、また確定申告でしかできない控除があることをご理解いただけたかと思います。

そして各種の控除についても、これだけの種類があり、複雑な計算が必要であることも、 おわかりいただけたのではないでしょうか。

年末調整も確定申告も、面倒な作業ではありますが、毎年必ず行わなければなりません。必要書類は紛失しないように気を付けることも大事です。事業自体に支障をきたさないように、早めの対策や毎日の記帳も大事になるでしょう。

どうしても難しい場合には、記帳からすべて税理士にお願いすることもできます。また記帳だけは自身で 行い、手続きなどの一部分だけをお願いしてコストを削減する方法もあります。上手な税理士との付き合い方が、事業を成功させるための手段となるでしょう。


 

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