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相続時精算課税制度はデメリットが多い!?注意しないと損する場合も!?活用できるのは◯◯◯

相続

日本ではその人が持っている私有財産を認められており、所有者が亡くなったら、その財産を所有する人がいなくなるため、誰かに受け継いでもらう必要があります。こうした財産を近親者などに受け継がせることを、財産相続や遺産相続などと言っています。

しかし相続をする時には、誰がいくら引き継ぐかなどがわからず、トラブルになることも多いです。こうしたトラブルを避けるためにも、事前に財産を把握しておく必要があります。

また財産を相続するには「相続税」がかかってきます。何もせずにただ相続してしまうと、相続税が膨大にかかってしまい、受け継いだ人の生活を苦しめてしまうこともあります。

そこで今回は、スムーズな相続手続きを行うためにも、事前に知っておきたい相続税のコトや相続税に関する控除・特例、相続税を軽減するポイントなどを詳しく解説します。さらに上手に使いたい「相続時精算課税制度」についても説明します。

目次

  1. 相続税とは
    1. 相続税がかからない範囲
      1. 基礎控除とは
        1. 法定相続人とは
  2. 未成年控除とは
  3. 障害者控除とは
  4. 遺産の総額の計算方法
    1. 相続税の対象となる資産
      1. プラスの財産
      1. マイナスの財産
      1. みなし相続財産
        1. 「生命保険金」
        1. 「死亡退職金」
  5. 不動産の評価
    1. マンション投資
  6. 生命保険の評価
  7. 債務控除
  8. 葬式費用は控除対象
    1. 控除対象となる葬式費用
  9. 特例を活用
    1. 小規模宅地等の特例
    1. 配偶者の税額軽減
  10. 相続税がかかる場合の計算方法
    1. 法定相続配分
  11. 相続にかかる税金を抑えるには
    1. (生前)贈与を活用
      1. 贈与税とは(基礎控除(110万円以内))
        1. 贈与税速算表
  12. (生前)贈与の注意点
  13. 相続時精算税制を活用
  14. 相続時精算税制とは
  15. 相続時精算税制のメリット
  16. まとめ

相続税とは

「相続税」とは、簡単に言うと家族など身近な人が亡くなった際、その方の所有する財産を引き継ぐ時に支払わなくてはいけない【税金】のことを言います。

相続や遺贈などによって取得した財産や、相続時精算課税が適用されて贈与された財産などの、合計額が基礎控除額を超える場合、その超過額(課税遺産総額)に対して課税される仕組みとなっています。この合計額は、債務などの金額は控除され、相続開始前3年以内の贈与財産の価額を加算したものです。

その場合は、相続税の申告・納税が必要となっており、被相続人の死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内が支払い期限になります。

相続税がかからない範囲

相続税というと、その人が亡くなったら必ずかかってくると思う方も多いのではないでしょうか。しかし実は「相続税」というのは、一定以上の相続財産がなければかかりません。では相続税がかからない範囲はどのぐらいなのでしょうか。

基本的に、この相続税がかからない一定範囲の相続財産額のことを「基礎控除」と呼ばれます。

基礎控除とは

本来相続税は、故人の遺産総額に基づいて計算されますが、一定範囲の財産には相続税をかけないという基準が設けられています。これを「基礎控除」と言います。

相続税の基礎控除とは、亡くなった人が保有していた財産(相続財産)のうち、この金額までは相続税の申告を行わなくても大丈夫、非課税になりますよという、ボーダーラインのことです。

もし亡くなった人の遺産総額が、基礎控除額を超えなければ申告する必要はなく、もし超えた方は超過額分に対してのみ相続税がかかります。



基礎控除の計算方法

基礎控除=3,000万円+(法定相続人の数×600万円)

つまり、基礎控除の金額は法定相続人の数によって、変動するということです。

では法定相続人とは、どういった人達になるのでしょうか。

法定相続人とは

基礎控除の計算に欠かせない「法定相続人」とは、民法により定められている、相続する権利を持った人のことを指します。これは被相続人の意思によって指定できるものではありません。

相続人となるのは「配偶者+血縁関係にある人」というのが原則で、血縁関係で相続人となる人には順位が定められています。具体的な順位は、第1順位「子供や孫」・第2順位「父母や祖父母」・第3順位「兄弟姉妹」となります。なお配偶者がいる場合は、その配偶者は常に相続人となり、2人の間に子供がいれば子供も相続人となります。

 

未成年控除とは

遺産を受け取る相続人が未成年だった場合、相続税が減額となる「未成年者控除」を受けることができます。

  未成年者控除の対象者

(1) 相続や遺贈で財産を取得したときに日本国内に住所がある人(一時居住者で、かつ、被相続人が一時居住被相続人又は非居住被相続人である場合を除きます。)又は、相続や遺贈により財産を取得したときに日本国内に住所がない人でも次のいずれかに当てはまる人
イ 日本国籍を有しており、かつ、その人が相続開始前10年以内に日本国内に住所を有していたことがある人。
ロ 日本国籍を有しており、かつ、相続開始前10年以内に日本国内に住所を有していたことがない人(被相続人が、一時居住被相続人又は非居住被相続人である場合を除きます。)。
ハ 日本国籍を有していない人(被相続人が、一時居住被相続人、非居住被相続人又は非居住外国人である場合を除きます。)。
(注)1 「一時居住者」については、相続人が外国に居住しているときのQ相続税の納税義務者の範囲等をご覧下さい。
(注)2 「一時居住被相続人」、「非居住被相続人」及び「非居住外国人」については、相続人が外国に居住しているときをご覧下さい。
(2) 相続や遺贈で財産を取得したときに20歳未満である人
(3) 相続や遺贈で財産を取得した人が法定相続人(相続の放棄があった場合には、その放棄がなかったものとした場合における相続人)であること。

つまり日本に住所があり、相続などで財産を取得した際に20歳未満である人が「未成年者控除」の対象となります。

「未成年者控除」で差し引かれる金額は、対象の未成年者が20歳になるまでの“年数1年につき10万円”となります。また年数を計算するにあたって、1年未満の期間がある場合は、切り上げて1年として計算をします。

 
 

障害者控除とは

遺産を受け取る相続人が、85歳未満の障害者の場合、相続税から一定の額を差し引く「障害者控除」が適用されます。

 

未成年者控除の対象者

(1) 相続や遺贈で財産を取得した時に日本国内に住所がある人(一時居住者で、かつ、被相続人が一時居住被相続人又は非居住被相続人である場合を除きます。)
(注)1 「一時居住者」については、相続人が外国に居住しているときのQ相続税の納税義務者の範囲等をご覧下さい。
(注)2 「一時居住被相続人」及び「非居住被相続人」については、相続人が外国に居住しているときをご覧下さい。
(2) 相続や遺贈で財産を取得した時に障害者である人
(3) 相続や遺贈で財産を取得した人が法定相続人(相続の放棄があった場合には、その放棄がなかったものとした場合における相続人)であること。

「障害者控除」の金額は、対象の障害者が満85歳になるまでの“年数1年につき10万円”となります。ただし特別障害者の場合は、1年につき20万円となります。

また時には、障害者控除額が障害者本人の相続税額より大きく、控除額の全額が差し引けないことがあります。その場合、障害者の扶養義務者の相続税額から、引き切れなかった金額を差し引くことになります。

※「扶養義務者」とは、配偶者・直系血族及び兄弟姉妹、そのほか3親等内の親族のうち一定の者のこと。

遺産の総額の計算方法

では実際に、遺産の総額はどのようにして計算していくのでしょうか。最初に把握しておくポイントや、必要な情報、見逃しがちな特例などを解説していきます。

相続税の対象となる資産

まず揃えなくてはいけないのが、相続税の対象となる遺産の情報です。遺産といっても、お金や土地だけではありません。ここでいう遺産は、亡くなった人が持っていた土地やお金(正の遺産)のほか、その人が支払う義務を持っていたもの(負の遺産)なども含む全てが該当します。家にあるものだけでなく、別のところに保管していることはないかなど、必ずすべての財産とその種類を把握するようにしましょう。

 

プラスの財産

遺産分与の対象となる「プラスの財産(正の遺産)」は、所有する自宅や農地、管理していたアパートマンションといった宅地建物や、土地や建物の借地権、牧場や山林といった不動産関係。現金や預貯金だけでなく、手形や小切手、株券などの現金・有価証券関係、家財道具や自動車、美術品・貴金属のほか、電話加入権やゴルフ会員権、生命保険契約に関する権利なども財産に含まれます。

 

マイナスの財産

一方で、遺産総額から引かれる「マイナスの財産(負の遺産)」には、借金や住宅ローン、未払いの所得税や住民税のほか、同じく未払いの家賃や医療費などが対象となります。こうしたマイナスの財産も同じように引き継がれてしまいますが、基本的にプラス財産と差し引きした金額のみに、相続税がかかることになります。

 

みなし相続財産

相続税の対象となる財産の中に、民法上では相続財産にあたらないが、相続税法上では相続税とみなされる財産の種類があります。これが「みなし相続財産」です。みなし相続財産に代表されるのが以下の2つです。

 
「生命保険金」

被相続人が亡くなり、相続人が生命保険金を受け取る場合に、その生命保険の保険料を被相続人が負担していた場合には、実質的に亡くなった被相続人の財産が相続人に移ったとみなすため、相続税法上では相続財産となります。

 
「死亡退職金」

被相続人の死亡によって、亡くなった人の退職金が相続人などに支払われた場合、その退職金の支給が被相続人の死亡後3年以内に確定したのであれば、相続税法上では「相続または遺贈により取得したもの」とみなされます。

 

不動産の評価

相続対象の中で最も多い財産である不動産、その中でも「土地」は非常に大きな部分を占めています。「土地」の価格により、相続税が高くなってしまうことがあるため、この土地の評価額を下げることで自然と相続税を下げることができます。

マンション投資

土地ではなく、マンションによる節税方法もあります。たとえばマンションの一室を貸し付け用として購入すると、その土地の相続税評価額は50%減額となります。

アパート経営をする人もいるが、近年はアパート経営そのものが難しくなっているため、それよりはマンションの1室を購入して貸し出す方が低いリスクで行えます。貸し付け用マンションを購入して節税になるだけでなく、さらに家賃収入も入ってメリットも多いかと思いますが、あくまでも投資なので金利上昇リスクなどもあることは理解しておきましょう。

 

生命保険の評価

生命保険の受取金には、相続税非課税枠というのが設けられています。非課税額は「法定相続人の数×500万円」になるため、法定相続人に値する数が多いほど、非課税額が増え節税効果が高まります。

ただしこの制度を適用させるには、保険加入方法に条件があります。その条件は、被相続人が保険契約者・保険料支払い者で、保険金受取人が相続者であることです。たとえば夫婦に子供が1人いる家庭の場合、被相続人が夫であれば保険金の受取人を子供にしておくと、節税の効果が高まると言えます。

なぜなら妻は配偶者となるため、そもそも相続税がかからないので、子供に相続税がかかる可能性があれば、保険金の受取人を子供にしておくことで、最大限節税効果を発揮させることができるでしょう。

 

債務控除

亡くなった人の財産には、土地や建物、現金や有価証券といったプラスとなる遺産だけでなく、借金や未払い金といった負債なども含まれ、その負債は財産からマイナスされます。こうして全ての財産から負債をマイナスすることを「債務控除」と言います。

「債務控除」の対象となる債務の代表的なものは、銀行などの金融機関や個人からの借入金、未払い医療費や公共料金等の未払い金、亡くなった後に支払う所得税や住民税・固定資産税などです。他にも、不動産テナントから預かっている敷金や事業上の未払い金などが含まれます。

一方で、債務控除の対象とならないのは、団体信用生命保険(団信)で補填されている住宅ローンや保証債務、墓地や仏壇といった非課税財産に関する未払い金などです。

 

葬式費用は控除対象

相続税を計算する際、相続人が負担する葬式費用は、相続財産から差し引かれます。

控除対象となる葬式費用

(1) 葬式や葬送に際し、又はこれらの前において、火葬や埋葬、納骨をするためにかかった費用(仮葬式と本葬式を行ったときにはその両方にかかった費用が認められます。)
(2) 遺体や遺骨の回送にかかった費用
(3) 葬式の前後に生じた費用で通常葬式にかかせない費用(例えば、お通夜などにかかった費用がこれにあたります。)
(4) 葬式に当たりお寺などに対して読経料などのお礼をした費用
(5) 死体の捜索又は死体や遺骨の運搬にかかった費用

しかし香典返しにかかった費用や墓地の購入にかかった費用、初七日や法事にかかった費用などは、対象の葬式費用には含まれません。

 

特例を活用

「相続をしたものの諸々の支払いができない」「相続税がかかってしまって、その後の生活が苦しくなる」など、その人の生活環境によっては、相続することが大きな負担となってしまう事があります。こういったことがないよう、国は「控除」と「特例」といった制度を設けて、相続税を軽減することができるようにしています。

特例や控除を受けるためには、一定の条件があり、誰しもが申請できるわけではありませんが、亡くなった方の財産を少しでも残しておくためにも、控除や特例についてきちんと知っておきましょう。

 

小規模宅地等の特例

亡くなった被相続人が住んでいた土地(面積上限:330㎡)について、一定条件を満たした人が相続することで、その土地の評価額を80%減税することができます。

その条件は主に3つ。

 
  • 配偶者:無条件で80%減額
  • 被相続人と同居していた子:相続申告期限までその土地を所有し住み続けることで80%の減額
  • 同居していない子:相続申告期限までその土地を所有し、かつ該当の子供またはその配偶者が所有する家に住んでいないこと
 

配偶者の税額軽減

被相続者が亡くなり、残された配偶者の将来の生活などを保障するため、配偶者には基本的に相続税がかからないという制度が設けられています。

相続税が非課税となるのは、上限1億6000万円までか、配偶者の法定相続分に相当する額となり、どちらか多い金額が非課税となります。そのため配偶者が相続する金額が、1億6000万円よりも多かったとしても、それが法定相続分に相当すれば、もちろん相続税はかかりません。

なお配偶者の税額軽減を受けるためには、以下のような手続きが必要となります。

  • 税額軽減の明細を記載した相続税の申告書、または更正の請求書に戸籍謄本等・遺言書の写し・遺産分割協議書の写しなど、配偶者の取得した財産が分かる書類を添えて提出する。
  • 相続税の申告後に行われた遺産分割に基づいて、配偶者の税額軽減を受ける場合は、遺産分割が成立した日の翌日から4ヵ月以内に更正の請求という手続が必要
 

相続税がかかる場合の計算方法

相続税の計算をするには、まず相続財産の課税価格を計算する必要があります。課税価格を計算するためには、非課税対象の財産と債務の確認、課税対象の財産をお金で計算、そして相続人に相続開始まで3年以内の贈与財産を把握する必要があります。

そして相続時精算課税の適用を受ける贈与財産と、計算した遺産総額の中から、非課税財産や葬式費用・債務などを除いた額に、もしあれば相続開始前3年以内の贈与財産を足したものを「正味の遺産額」と言います。この「正味の遺産額」から基礎控除額(3000万円+法定相続人の数×600万円)を引いた残りの金額が、相続税がかかる遺産の総額となります。

基礎控除を差し引いて、最終的な課税価格が決まったら、相続税の計算をします。相続税の計算は、最初に課税遺産総額を配偶者と法定相続人で分配したとして、それぞれに振り分けられた財産から算出します。

 

法定相続配分

法定相続人への遺産配分は、配偶者とそれ以外に分けられ、その配分は法定相続順位によって変わります。配偶者以外の法定相続人へ振り分けられる財産は、対象順位全員での配分となります。つまり相続人が配偶者と子ども2人だった場合、配偶者に全体の1/2が送られ、残りの1/2を子ども2人でさらに半分(1/4ずつ)にするという形です。

 

法定相続配分

 
相続人 配偶者への配分 その他への配分
配偶者と子ども 1/2 1/2
配偶者と直系尊属 2/3 1/3
配偶者と兄弟姉妹 3/4 1/4

※直系尊属:被相続人の父母・祖父母など



各人への配分が決まったら、速算表をもとにそれぞれの受け取る遺産に対しての税率を算出します。算出された相続税額から、配偶者控除や未成年控除、贈与税額の控除などを差し引いたものが、最終的にかかってくる相続税の額となります。
 

【平成27年1月1日以後の場合】

相続税の速算表

 
決定相続分に応ずる取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

※国税庁

例:基礎控除額を差し引いて、配分される遺産総額が6000万円で、相続人が配偶者と2人の子どもだった場合。

配偶者には、1/2の3000万円、2人の子どもには1/4ずつの1500万円が分けられます。この金額に応じて税率をかけて控除額を差し引くと、配偶者:400万、子ども:150万円となります。

 

相続にかかる税金を抑えるには

相続税をかからないようにするため、配偶者控除や未成年控除などのほか、さまざまな特例があることをご紹介してきました。少しでも相続税を節税するため、相続にかかる税金を抑える方法には、他にどういったものがあるのでしょうか。

 

(生前)贈与を活用

相続税対策として、亡くなった後に引き継ぐ財産をあらかじめ生前に渡しておく「生前贈与」があります。こうしておくことで相続財産を減らして、相続税を抑えることは可能ですが、贈与の場合には「贈与税が」かかることになります。しかし「贈与税」には、一定額が非課税となる特例があり、こうした特例を使うことで、贈与にかかる税金を抑えることができます。

生前贈与には「暦年課税(通常の贈与税)」と「相続時精算課税」のどちらかを選択することになります。

参考:相続の相談は誰にする?税理士に相談できることとメリット


贈与税とは(基礎控除(110万円以内))

一般的な贈与税の計算は、その年の1/1~12/31までの1年間で、贈与として受け取った財産の価額が、基礎控除額110万円を差し引いたものにかかります。基礎控除額を差し引いて残った金額に、速算表を元に税率をかけて計算します。

贈与税速算表

【一般贈与財産用】(一般税率)

兄弟間や夫婦間の贈与、また親子間の贈与で子どもが未成年者の場合に適用され「特例贈与財産用」に該当しない場合に使用します。

基礎控除後の課税価格 税率 控除額
200万円以下 10%
300万円以下 15% 10万円
400万円以下 20% 25万円
600万円以下 30% 65万円
1,000万円以下 40% 125万円
1,500万円以下 45% 175万円
3,000万円以下 50% 250万円
3,000万円超 55% 400万円

【特例贈与財産用】(特例税率)

これは直系尊属(祖父母や父母など)から、その年の1/1において20歳以上の子や孫などへの贈与税を計算する際に使います。

 
基礎控除後の課税価格 税率 控除額
200万円以下 10%
400万円以下 15% 10万円
400万円以下 20% 30万円
1,000万円以下 30% 90万円
1,500万円以下 40% 190万円
3,000万円以下 45% 265万円
4,500万円以下 50% 415万円
4,500万円超 55% 640万円

(生前)贈与の注意点

生前贈与を非課税で行っていく方法でいうと、最も一般的なのが基礎控除の適用です。基礎控除を活用すれば、年間で110万円までの生前贈与が非課税となるため、毎年110万円を贈与し続ける人がいます。

しかし長期間110万円を贈与している場合、制度としては問題ないのですが、最初からまとまった金額の贈与が目的だったと判断され、一括贈与とみなされ贈与税が請求されることがあります。

そのため毎年110万円ピッタリを贈与し続けるのではなく、基礎控除額を少し上回る範囲で、生前贈与を行うことをオススメします。これにより基礎控除額を上回った分の贈与税は払っているため、贈与税対策を疑われにくくなります。

 

相続時精算税制を活用

贈与税対策として、通常の贈与税と相続時精算税制を使い分ける方法もあります。一度に2500万円の贈与が可能な相続時精算税制は、不動産など大きな金額となるうえ、後々に価値が上がってしまうかもしれない財産などを贈与する際、非常に大きなメリットと言えます。さらに将来的に価値が上がったとしても、値上がり分の相続税を回避することができます。

 

相続時精算税制とは

では「相続時精算税制」とは、どういった制度なのでしょうか。

2003年に導入された「相続時精算税制」は、高齢化が進む中で生前贈与を円滑にしようという法改正の1つです。生前に高齢者が持っている財産を有効活用してもらい、実際にその方が亡くなって相続が発生した際に、精算することを目的としています。

一般的な贈与税と違って相続時精算税制は、60歳以上の父母または祖父母から、20歳以上の子または孫に対して、生前に財産を贈与した場合に2500万円の上限まで、何度も控除できる贈与税の特例のことを指します。

この制度を利用するためには、生前贈与を受けた年の翌年2/1~3/15の間に、贈与税の申告書を提出しなくてはいけません。さらに一度、相続時精算課税制を選択すると、その年以降は全てこの制度が適用されるため、暦年課税への変更はできなくなります。

 

相続時精算税制はデメリットが多い?

贈与税対策として効果的と思える「相続時精算税制」ですが、実はデメリットもいくつかあります。例えば、年齢や対象者への制限があったり、一度「相続時精算税制」を選んでしまったら暦年課税に戻せなかったり、また必ず贈与税の申告が必要になるなど、面倒と感じることも多いのも事実です。

さらに相続時には、相続税の計算をする時に相続時精算税制での贈与財産を加算して計算されます。相続税と生前支払っていた贈与税との差額を計算して支払われます。つまり相続時精算税制は、贈与税の対策にはなりますが、相続税の対策ではないことを理解しておきましょう。

 

相続時精算税制のメリット

「相続時精算税制」を活用する一番のメリットは、やはり2500万円という多額の贈与が、非課税でできるというところではないでしょうか。もちろん相続時に相続税が発生する可能性はありますが、贈与税はかかりませんし、2500万円を超えてもその税率は一律20%となっています。これにより早期に多額の財産を贈与することが可能です。

またマンションなど収益物件を贈与した場合には、相続税対策になる可能性が高いです。先に収益物件を贈与しておけば、贈与後に得られる収益は、もらった人のものになるため、被相続人である贈与者の財産増加を防ぐことに繋がります。

あわせて、将来的に値上がりする可能性のある物件などの財産を先に贈与しておくと、相続時に上がっているかもしれない相続税の節税に繋がります。

こうしたメリットや、デメリットを考慮して、最も適した方法で上手に相続税や贈与税の節税を行っていきたいですね。

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まとめ

「相続税」というと、財産のほとんどが差し引かれてしまって、受け取った側への負担が大きな税金といったイメージを持っている方が多かったと思います。しかし「相続税」も、きちんと対応して手続きを行えば、相続人たちの負担を減らすことも可能です。

最近では、年々高まる高齢化に伴い、生前贈与を円滑にする「相続時精算税制」なども始まっています。ただし思わぬ落とし穴もあるので、自分の状況はどれが最適かを考えて準備するようにしましょう。もし不安だという方は、税の専門家である税理士に相談するのがベストです。


 

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